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Yukiharu YABUKI の tDiary



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2013-02-13 [長年日記]

_ TED Talk --- 仕事をする意義

労働に関しては相対する2つの理論があります。アダム・スミスとカール・マルクスです。アダム・スミスは労働市場における効率について、ピン工場を例に見事に説明しています。ピンを作る12の工程すべてを1人でやるとすごく非効率ですが、仕事を12に分割してそれぞれ別な人が受け持てば、全体としての効率は劇的に上がります。これこそ生産性に関して産業革命がもたらしたものです。一方でカール・マルクスはこれを労働の疎外だと言い、仕事にどれだけ愛着を持つかに目を向けました。2人の考えは真っ向から対しています。どちらがより重要なのでしょう? 効率か、それとも仕事への愛着か? 大きな仕事を分割すると効率は上がりますが、その代わりにそれぞれの作業をする人の作業への愛着は減ります。どちらがより重要なのでしょう? 工業化の時代にはマルクスよりスミスの方が正しかったと思います。とても大きな効率の向上が得られます。しかし現在のような知識労働の時代にはどうでしょう? 自分の仕事をよりコントロールできるならどうか? シャワーを浴びている時や友達と話している時にも仕事のことを考えてほしいなら、本当に入れ込んで全力でやってほしいならどうでしょう?

[仕事する意義 (TED Talks)より引用]

お金は生きていくのに重要ってか、ないと困る。でも、お金よりも意義のある仕事や時間が欲しい。とはいえども、人がやりたくない、またはできないことをお金をもらってやるというのも真実だったりするので、いつも二律背反の気持ちを抱えながら、人のやりたがらない、意義のある仕事について考えるのだった。