2023年1月28日 (土曜日)
11:12:56
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Life
今月読んだ本の読書メモ。
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「宗旦vs遠州」同時代を生きた茶人二人を比較してみたという本、しかし当時の文献でよいものがすくなくよくわからないところはよくわからないなぁという感想になってしまう。
宗旦は長男に送った手紙がメインの文献なのかな。遠州は当時の文献の中では小堀遠江守と書いてあるらしい。
お金持ちの大名と、利休の茶道具を売り払いながら生計を立ててたっぽい宗旦の格差がすごい。
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「Trillion Dollar Coach」
Eric SchmidtとJon Rosenbergの個人的な敗北体験のエピソードがちらっと出てくるんだけどむしろそっちが読みたいのだがあまり書いていない。
スポーツコーチであり人間愛の人であり、口が悪かったという、本人が死んでしまってからの周りの人の話だからこうなるんだろうな。
コーチングに金をとっていなくて金持ちの道楽だったというのもなんかよくわからなかった。真似できないだろそれ。
人と家族に着目して本当に困っているところを救うとか、素晴らしいのだがしかし。
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「すべてがFになる」マカデミアナッツの意味がよくわからなかった。他の人の感想を見てもやっぱりよくわからなかった。謎は深まる。
展開がなんかえぐかった。みにつまされるというか、えーこんなことするの?という嫌悪感というか。ロマンスがあるようなないような。
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「茶の湯の歴史」神津朝夫。
南方録の内容とか伝書にある嘘をとりのぞいたらどういう歴史がのこるかというこころみ。
現在茶道で伝えられている内容は南方録とかに影響された逸話などが伝えられているのでそれを割り引いて考えると全然違う世界が広がるという。
初代の茶人たちは書物をあまり残さなかったし、後世の家元制度は箔をつける必要があったのでなにかと立派な工夫が入っていると。
書院の茶は別の部屋で立てていたのではないか、そもそも書院の茶の作法なんてなかったのではないか、
草庵の茶はそもそも民間で行われていたんではないか、それがむしろ上に展開されていったのではないか(書院の茶が本来でそれをシンプルに変えたのが草庵の茶であると今は教えられている)。
家元相伝の王家から伝わる台子の茶という幻想が必要だったのではないか。
栄西の喫茶養生記とよばれている書物は茶だけの本ではなく、茶を日本に導入したのが栄西でもないっぽい。
1940年の淡交会結成は軍国主義の環境で行われた。
会席を懐石というのはおそらくあとづけ。
あと、初期の点前の変遷を検討するというのもおもしろかった。
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「藤原定家「明月記」の世界」村井康彦。
p85まで読んだ。宮仕えで歌詠みをするというのは結構大変なお仕事ですね。