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debian:debiantips [2015-09-22 23:18]
tosihisa@netfort.gr.jp [Debian jessie での rsyslog の動き]
debian:debiantips [2019-01-20 17:43] (現在)
tosihisa@netfort.gr.jp ↷ debiantips から debian:debiantips へページを移動しました。
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 どれがどう切り分けられているのか,気になったので調べてみました. どれがどう切り分けられているのか,気になったので調べてみました.
 +
 +切り分けとして,まずは仕組みの切り分けから進めます.
 +
 +Linux の syslog(3) は,最終的には /dev/log のソケットに渡されますので,それが systemd-journald で握っているのか,それとも rsyslogd で握っているのかを確認します.
 +
 +さしあたり,rsyslogd のソースを確認してみます.
  
 rsyslog-8.4.2/plugins/imuxsock/imuxsock.c に,以下の記述があります. rsyslog-8.4.2/plugins/imuxsock/imuxsock.c に,以下の記述があります.
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 と言うことを踏まえると,以下のようになるかと思います. と言うことを踏まえると,以下のようになるかと思います.
  
-  syslog(3)==>[/dev/log]==>systemd-journald==>[/run/systemd/journal/socket]==>rsyslog+  syslog(3)==>[/dev/log]==>systemd-journald==>[/run/systemd/journal/socket]==>rsyslogd 
 + 
 +経路がわかったところで,Debian jessie での systemd-journald と rsyslogd の棲み分けですが, 
 +私がインストールした Debian jessie では, 
 +"/run/log/journal/" ディレクトリは存在しますが,"/var/log/journal" ディレクトリは存在しません. 
 +また,/etc/systemd/journald.conf には,特段の設定がないことから,systemd-journald の Storage=auto がデフォルトになっているはずです. 
 + 
 +Storage=auto は,"/var/log/journal" ディレクトリが無ければ作成せず,そのまま "/run/log/journal/" ディレクトリ側に記録するようです. 
 + 
 +http://refspecs.linuxfoundation.org/FHS_3.0/fhs/ch03s15.html によれば,"/run" ディレクトリは,起動してからのシステム情報の可変データを格納する事が目的のディレクトリです.
  
 +上記のことから,Debian jessie は,標準では systemd-journald は起動してからの内容を記録しており,永続的なログの記録は,systemd-journald 経由でこれまでどおり rsyslogd が行っていると言えます.
  
 +もし,systemd-journald で永続的に記録させたいならば,"/var/log/journal" ディレクトリを作成し,アクセス権を適宜設定すれば良いと思います.
  
debian/debiantips.1442931531.txt.gz · 最終更新: 2015-09-22 23:18 by tosihisa@netfort.gr.jp