ここでは、ATAPI CD-R ドライブの使用方法について、SCSI 接続ドライブ
の使用法との違いについて説明します。
使用するツールは cdrtools で、既にインストールされている物とします。
Plamo Linux の場合、conttrib/CDtools/ 以下に有ります(インストールCD では、
二枚目になります)ので、installpkg コマンド
で簡単にインストールする事が出来ます。
カーネルについては、Plamo Linux 4.0 のインストール直後の状態を想定して
います。/etc/modules.conf もインストールしたそのままの状態で、動作
確認をしています。
CD-R に書き込む isoimage は、既に存在する物とします。mkisofs コマンド等
で isoimage を作成している、あるいは、インストール用 CD image をダウンロード
している、という状態を想定しています。
従来 ATAPI CD-R ドライブを使用する際、SCSI エミュレーションを使用して いましたが、最近では直接 ATAPI デバイスを使用できるようです。昔の ように、カーネルの再構築や、モジュールの取り外し、組み込みを行う 必要は無くなりつつあります。ATAPI CD-R を利用する場合、まずこの方法 を試してみて下さい。それでうまく行かないようでしたら、従来のドキュメント にあるように、ide-scsi.o ( IDE デバイスを SCSI に見せかけるドライバ) を使用する方法を試して下さい。
SCSI 接続のドライブや、SCSI エミュレーション経由の ATAPI ドライブ、
あるいは、USB, IEEE1394 接続のドライブならば、
# cdrecord -scanbus
で、使用できるデバイスのスキャンを行う事が出来ました。同様の事を
ATAPI ドライブで行う際は、
# cdrecord dev=ATAPI -scanbus
とします。次のような実行結果になるでしょう。
Cdrecord 2.00.3 (i686-pc-linux-gnu) Copyright (C) 1995-2002 Jrg Schilling
scsidev: 'ATAPI'
devname: 'ATAPI'
scsibus: -2 target: -2 lun: -2
Warning: Using ATA Packet interface.
Warning: The related libscg interface code is in pre alpha.
Warning: There may be fatal problems.
Using libscg version 'schily-0.7'
scsibus0:
0,0,0 0) 'HL-DT-ST' 'DVDRAM GSA-4082B' 'A201' Removable CD-ROM
0,1,0 1) *
0,2,0 2) *
0,3,0 3) *
0,4,0 4) *
0,5,0 5) *
0,6,0 6) *
0,7,0 7) *
この例では、"0,0,0" が使用したい CD-R ドライブです(例のドライブは、
DVD+-R/RW/RAM CD-R/RW に対応したドライブです)。
ここで、 Warning: が表示されるのが気持悪いですが、たしかに、この
メッセージはその通りだとは思いますが、単に Linus と cdrtools の作者の
思想の違いによるものかもしれません。
従来の SCSI ドライブとの違いは dev= で指定するデバイスの指定方法です。
前記例では、"0,0,0" が使用したいドライブだと分かったので、デバイスの
指定は、 dev=ATAPI:0,0,0 とします。後は、従来の SCSI ドライブの
使用方法と同じです。例として、Plamo Linux 4.0 のインストールCD の
1枚目のイメージを書き込んでみましょう。一枚目の isoimage のファイル名は
plamo-4.0_01.iso です。
# cdrecord dev=ATAPI:0,0,0 -v speed=16 -eject -isosize -data plamo-4.0_01.iso
dev=ATAPI: ... というデバイスの指定は、cdda2wav という、cdrtools 付属の
音楽CD リッピングツールでも同様に使用出来ます。
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