Athlon(特にXP以前)は、プログラムがAthlonに 最適化されてコンパイルされていると、 より高速に実行できるようである。 そこで、Debianにあるバイナリを全部Athlonに対応するために、 コンパイルしなおしてみよう、という野望のもとにこのプロジェクトは こっそりと始められた。
初期は本当に冗談のような感じだった。 しかしながら、少しづつ自分が作成したツールが どんどん実用になって行ったので、 とりあえず、本当につくってみようか、と考える。
2001年春ころから地道に作成しているツール群が どんどんと実用になってきているようです。 問題としては、一部のパッケージがコンパイルできないという ことがあります。 また、このプロジェクトに 意味があるのかどうか、ベンチマークをとれる状況に持って行くまでの 気力が必要であるという問題があります。
コンパイルしてみた時間の表を出してみます。これは2002年5月29日に 終了した全パッケージコンパイルの場合です。
まだ、ないです、まだ、多分。
まだ利用できるものはpbuilderくらいしかありません。
現在、Debianには、一部のアーキテクチャに対して、 最適なライブラリを自動選択するようなシステムが存在する。 それは、ATLASライブラリなどで利用されている。 しかしながら、最適なバイナリを利用するための組織だっている 手法は存在していない。
このプロジェクトは、そのような、バイナリを生成するための、 一般的な手法を生み出すことを目的としている。 そして、最終的には、最適化が必要とされるバイナリを 自動的に再コンパイルしてくれるようなシステムが目標とされている。
同一のソースファイルと、同一のdebian/rulesファイルが、 違う環境変数で実行されることにより、 そのアーキテクチャに対して最適なバイナリを生成することになる。 gccとg++は、最適なバイナリをコンパイルするため に、必要なコマンドに置き換えられている(例えば、 /usr/bin/gccというスクリプトが存在していて、 そのスクリプトが実行されたときに、 /usr/bin/gcc-athlon -march=athlon -mcpu=athlon のようなコマンドが実行されるように設定されている)。 このような機構は、アーキテクチャに対して最適化した パッケージを生成するために必要な労力を大きく削減すると予想している。
このプロジェクトは現在あまり進展していない。 それは、このプロジェクト専用のハードウェアというものが 存在していないことと、 時間と注意が必要なことによる。 すくなくともハードディスクの表面を摩耗するのは確か。
$Id: athlon-debian.html.ja,v 1.18 2002/12/30 14:53:34 dancer Exp $