2005年1月12日 (水曜日)

07:04:29 # Debian 「今日のBritneyでtestingに入るよ」. なんて言われてもDebianを知らない人には通じない. Britneyって誰だ?

Britney は Debian 'testing' を管理するためのスクリプトで, 一日に一回実行される. unstableに入っているが,testingに入っていないパッケージについて, 各パッケージにファイルされている「深刻な」バグの数, 各アーキテクチャのビルド状況などを鑑みて,指定した日数(urgency=lowであれば10日)経過しており, バグの状況が安定しているようであり,依存するパッケージがすでにtestingに存在すれば, 自動的にtestingにリリースしてくれる, 自動リリース管理ツール. testingはBritneyというバッチ処理でリリース管理がなされているというわけ. Britneyの出力は testingの頁 からリンクされている update excusesにあり, どのような問題があり,あるパッケージがtestingに入らないという判断がなされたのか,という ことが書いてある. この状況を把握しやすいようにいろいろな人がスクリプトを書いており,そのウェブフロントエンド へのリンクが,developer.phpには集約されている. 今後はさらにメンテナの視点から,この問題があるので,ここを直す必要がある,という ところまでおとしこんで表示してくれるようなインタフェースへと発展できるだろう. Britneyについては,パッケージ数,アーキテクチャ数が膨大になってきているため,処理時間がどんどん長くなり 今後は何らかの対策をうたないと一日でバッチが終らなくなる事が予想される.

しかし,ユーザが出したバグ報告を機械的に処理して実装しているtesting distributionがここまで運用できているというのは凄いのではないかな.

Junichi Uekawa

$Id: dancer-diary.el,v 1.85 2005/01/23 15:38:54 dancer Exp $